「ヴァレクストラ」がミラノ本店の内装を一新 隈研吾に続き手掛けたのは英建築家のジョン・ポーソン

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イタリア・ミラノ発のレザーグッズブランド「ヴァレクストラ(VALEXTRA)」は、今年もクリエイターと協業し、ミラノ本店の内装を一新した。これまで4年にわたり、イタリア人デザイナーのマルティノ・ガンパー(Martino Gamper)、ベルギー人建築家のバーナード・デュボイス(Bernard Dubois)、アメリカ人デザインデュオのスナーキテクチャー(Snarkitecture)、そして日本の隈研吾とタッグを組んできた同ブランドが今回デザインを託したのは、英国人建築家のジョン・ポーソン(John Pawson)。東京・表参道にある「ジル・サンダー(JIL SANDER)」の旗艦店やロンドンのデザイン・ミュージアムの内装をはじめ、店舗やアートギャラリー、邸宅、修道院などを手掛けてきた彼ならではの哲学を生かし、ミニマルでクリーンなエレガンスと華美ではないラグジュアリーさを解釈したスペースを作り上げた。

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刷新した本店は、商品をアート作品ととらえ、ギャラリーに作品を展示するかのように商品が陳列されているのが最大の特徴。石膏仕上げの吊り棚を使った薄いグレーが基調の空間で、光と影を効果的に取り入れている。

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ポーソンとのコラボレーションについて、サラ・フェレロ(Sarah Ferrero)最高経営責任者は「この4年間のとてもパワフルでエモーショナルなインスタレーションを通して、空間演出は『ヴァレクストラ』の顧客体験において非常に重要なものになっている。私たちのストーリーテリングの一部であり、ダイアログ(対話)でもある空間をさらに進化させていくために、ミニマリズムと洗練を体現する存在であるポーソンに依頼することを決めた。今回作りたかったのは、バッグを中心に据えた環境。ミュージアムや教会を数多く手掛けている彼は、光と影を巧みに用いることで商品をより魅力的に見せ、開放的かつ立体的な空間を生み出してくれた。また、この内装は1年以上使用することを念頭に置いており、商品を見せるだけでなく、将来的には『ヴァレクストラ』の82年の歴史やパーソナルな視点を持ったコラボレーションプロジェクトなどのストーリーを伝える展覧会会場のような場所としても活用していきたい」と語る。

なお、「ヴァレクストラ」はミラノ・ファッション・ウイーク中に行った2019-20年秋冬コレクションのプレゼンテーションでも本店を会場に使った。数々のアーカイブを展示するとともに、50年前のアーカイブから着想を得た“セリース(SERIES)”などの新作を披露した。

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